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僕の修行時代の話です。何を学んだかと いえば、何でも楽しむ、小さな喜びを心から感謝する事。
そしてすべての事を受け入れた上で考える そしたら自分だけ辛いとか思わないじゃいかな~ 辛い人に読んでもらいたいです。
●仕事の意味● 1980年代日本が一番輝いてた時代、みんなバブルという 泡に酔いしれてた時代、
日本列島全体に甘~い シロップがかけられてたような、そんな夢の時代。す べて高い物が売れ、ブランド物に列を作り 1杯
何万の酒が売れ、車は外車、女は宝石、子供まで が大金をもってる。
一生懸命働かない事が美しく のら猫さえもネズミを食べなくなったそんな豊な時代 」」
ホテルラッテフイラ誰もが夢描くお城のようなホテル。そこ のフランス料理店ルッソロア ここで働けば将来は保障され、
技術を学ぶために年間 年間200万円の調理学校に行きフランス校でまた一年で400万そんな大枚はたいても働きたい若者が
何百人もおとずれる。 4月になると30人ほどの若者が入社し5月には、一人、も しくは一人もいない 日本列島にふりかかっ
た甘ーいシロップは、ここには存在しなかった。
ラッテフイラの地下ゴミ捨て場12月24日 「ね~あの子、まだ続いてるわね」「あんなけ殴られて」「ゴミ捨てて」「しかも
帰りは20階まで階段で上がって」 「それを4回繰り返すのよ」「なんの意味があるの、ただのいじめじゃないの」
「うちの子には、あんな思い絶対させない」 「そうよ親が悪いのっよ」 「それから、見て、最近よく見ない?」
「あの紫のスーツの人」 「見る見る、怖い顔してるわね、怖いから、近寄ったらだめよ」
「そうよ今日は、クリスマスイブよ」 「早く息子にプレゼントを」 「何買ったの?」 「う~ん17歳だから、バイク」「欲しいっていってたし」 「うちは、ハワイ旅行あげたの」 「高校生に?」「早くない~」「まぁ勉強ね」
「そう小遣い20マンで足りるかしら」 「あっ、もうすぐあの子泣きだすわね」 「いつものやつ始まるわね」 「さあ、帰りましょう」「イブなんだから」
「もう、もう無理や、絶対無理や」「うっうん」「何で怒られてるかも解れへん」
もう自分では、何が何なのかもわからなかった。
悔しいのか、悲しいのか 涙が止まらなかった、そして赤く腫れあがった顔に涙は容赦なく 痛みにかえた。
「何であの時、殺してでも止めてくれへんかったんや」「何であんな笑顔で送りだしたんや」「おまえら言っとたんあや」
「やまちゃんできる人やって」「だから俺」「うっううう」 「約束まもられへん」「でも」「ぐううううううううう」「うお
おおおおおおおおおおお」 「みんな元気か?」「俺もう帰りたいねん」「でもみんなと約束したやろ、だから・・・」 涙が
ボロボロとまらない 」俺「ゴミやねん」「職場で、ゴミって呼ばれてるねん」 「もうどう頑張っていいかもわかれへん」
「仕事立ってるだけやし」 「うぅぅううっっうううううう」「くそ」「負けへんで」「俺あの方笑顔にすんねん」「絶対負けへん」 くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「すっきりしたわ」「さぁ今日も殴られにいこか~」 ゴミ捨て場での毎日の風景、そして20階まで、毎日 階段で上がる何
の意味があるとか、ないとか ゴミには、関係なかった。ただ、続けるいや生きる事 に必至なだけで楽しむ事、喜ぶの意味を
忘れて そう同じ年は、イブというイベントを楽しみ あったかい夜をすごしてるというのに ・・・
16才の少年のついた呼び名は「ゴミ」
「こいつ調理学校も行かずこのホテルで働いてるん~」
「親方もこんなゴミ拾ってきて~」
毎日20時間労働で・・ほぼ立ってるだけ・・
みんな通りすがりに蹴りを入れたり殴ったりそれでも
立ってるだけの仕事・・
ゴミ「俺なんでここで働いてるんやろ~」
そんな日々が過ぎた・・
掃除と立ってるだけの日々・・
そんなある日・・トイレ掃除をしていた・
先輩の天才と言われる井上と後輩が来た
便座を掃除してるゴミは気づかなかった
ゴミ「なんか頭から生温かい液体が・・」
上を見上げると井上がおしっこをかけていた・・
さすがに・・「井上!!何すんねん~」と
叫ぶと・・鼻に蹴りを入れられ・・鼻血が飛んだ~
5人くらいに蹴られていた・・
あかん!!なんぼなんでもしんぼうできへん
こんなん・・職場やない・・
立ち上がって井上を殴ろうとシャツをつかんだ瞬間
そこに・・チーフの西田が来た
「おまえら・・何してるねん!!」
「こら井上!!」
チーフの西田はすぐに理解できた
赤と黄色の混じった白衣を着たゴミに・・
だがかける言葉が見つからなかった・・
ゴミ「チーフすみません。俺・・」
俺勘違いして・・ほんま・・掃除して転んで
そしたら・・井上さんがおしっこして・・俺かかって
「井上さん~俺~ゴミやし・・便器じゃないし・・ははっは~(笑」
「でも・・便器みたいなもんやし・・いや~それ以下やし・・(笑」
「 俺・・なんもできないし・・すいません・・ほんと・・」
西田「ゴミ・・ええんか・・それで・・親方に言うて・・」
「いや~さすがに・黙ってられへん」
ゴミ「 チーフ・・俺・・約束したんです。こんな大きな素直な目をした
子供たちに・・俺・・ここのてっぺんになるって・・」
「あの子ら・・俺の事ヒーローって言ってくれたんです。
「嬉しかった~生まれて初めて認められた~っていうか
信じてもらえたって・・だから・・俺ここにいたいんです。」
「そして・・親方・・笑顔にするって・・だから・・誰にも・・言わないでください」
そのまま倒れこんだ・・
西田「お前・・」
もう西田はいてもたってもいられなかった・・
自分が辞めるつもりで・・親方の所へ・・
親方の部屋につくと・・
付き人「親方が・・今度のホテルの料理コンテスト
ゴミと井上を出すそうです。」
で・・井上よりゴミが下ならクビにするそうです。
ゴミにそう伝えるように・・」
西田「おやっさん・・それはひどすぎる・・
涙ながらに「なんでそんな冷たいねん!!ゴミはあんた信じて
「ついてきたんちゃうの・・何したん・・あいつ」
「庖丁ももってないゴミに何ができるん~」
付き人「西田!!誰に口きいとんねん・・」
西田「親方は何を考えてるんやろ~」
井上軍団「おいおい聞いたゴミ・・子供たちの為って
「ここのてっぺんって・・はははは笑」
井上「お前ら・・ぬかれんぞ・・ゴミに・・」
「普通辞めるやろ・・ションベンかけられても続く思い・・」
「そんなもんあるか・・そんな思いって存在するんやったら・・」
「おまえら・・プライドとか・・普通あるやろ・・あいつは自分でゴミ
って認めるんやぞ・・便器でもいいんやぞ・・」
西田「そんな事伝えられへん・・クビなんて・・」
ゴミ「今度大会ださてもらう事は嬉しい~やっぱ親方は
あの俺のやまスペシャルを気にいったんや・・」
「庖丁もないし・・そうや・・エアー皮むき練習や・・」
それから毎晩夜中・・庖丁なしで皮をむく練習とかイメージで仕事した
そうや・・そうや・・そういう事や・・
それから・・立ってるだけの仕事中・・集中してみんなの動きを見た
ソースの作り方・・野菜の切り方・・すべて頭入れようと
必死に見た・・
その晩それをイメージして手だけで練習してイメージした
そんな日々が楽しかった・・
洗い場の食器は・・すべて味見しなように・・お客様の食べ残し
皿についたソースすべて洗剤がかかっていた
それでもなめた・・洗剤の味しかしなかった
何でも口に入れた洗剤の味しかしなかったが・・
そんなある日・・八百屋の配達のまっさんが・・
まっさん「ゴミちゃん~毎日なにやってるん~
そのダンス」
ゴミ「エアーシャトー剥きや~」
ゴミ「庖丁も野菜もないから・・イメージで」
まっさん「なんか病的で怖いわ~俺、明日からあかんジャガイモとか
もってくるわ~
ゴミ「ありがとう~ほんま・・ありがとう」
そんなんで泣いたらあかんで・・ゴミにゴミあげるだけやから・・
そして・・
次の日・・
ゴミ捨て場で・・
うゎ~ペティナイフ捨ててある・・うゎ~まじ・・
これで練習できる・・大会に向けて・・
俺ってやっぱ・・つきすぎる男やわ~強運やわ~
よし!!頑張ろう~
厨房にて・・
竹内補佐「あれ~チーフ??ペティナイフ新しいのにしたんですか~」
西田「あっうん」
竹内補佐「あのペティーあんなに大事にしてたのに・・」
ではでは