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天然本クエの季節がやってまいりました・・
20キロサイズ入荷しております。
で・・20キロサイズというのは・何がいいの??という話です。
まず天然本クエ・・これは・・世界一食べてます。これは多分はつきません
なぜなら・・店一軒潰すくらい食べたからです。
仕入れて売れず・・お店1件つぶしました。 という事は
仕入れたクエは食べるしかなかったんです。
で・・普通はご予約入って仕入れるもんではないの??となります。
その通りです。 でも・・20キロというのはそう電話一本で仕入れる
品物ではございません・・そして・・私は浜であがった野締めとという
クエは調理しません・・100パーセントしません
和歌山ではこの野締めというクエがたくさん売ってます。
絶対に買いません・・となると活け・・つまり泳ぎで大阪まで運ぶ
これが前提になります。 当時はクエなんて大阪で知ってる方も少ない
私は客単6万円のお店で働いておりましたが・・3回です。
クエを調理したのは・・しかも6キロくらいのクエです。
そんな時代・・私は和歌山も行きました・・そして長崎に行き
クエというのは全国的に見て・・漁獲高1位の長崎なんです。
五島ですね~そこまでいき・・いろいろ頭を下げまくり・・
仕入れる事に・・20キロのクエだけ仕入れたい!!というと
みんな大笑い~・・大阪から来た・・若者が何をいいだすねぇ~と
いろいろ話して・・年間1000キロ仕入れる事で・・成立
この間・・長崎まで10回は行った・・
で・・お店でやるが・・天然本クエ??それ・・賄いの魚ちゃうの??と
そんな事まで言われる時代・・ご予約にいっぱいになるまでどんなけ頑張って
きたか~というお店・・クエはどんどん送られ・・食べていくしかない
それで・・この部位はどう~とか熟成とかいろいろ試した
キロ2万の魚・・1000キロで2000万・・払えるわけもなく
どんどん借金・・最後には3000円で売ってました・・
もちろん大赤字・・・で・・みんながクエ食べたい!!と言われる頃には
もう夜逃げしたいくらいの状態・・そして閉店
でも食べましたね~もう毎日もうお腹はちきれるまで食べました
クエだけを・・でお店辞めて・・長崎に謝りに・・それでも1年
1000キロは守りました。来年はとりあえず無理・・でも
いつかまた仕入れますので・・本当に偉そうな事いってすしません
それだけ言って・・振り返り・・また。必ずこの地にもどってきますので
といい・・帰りました。 もう悔しくて、悲しくて・・もう涙が止まらんかった
絶対にまたもどってくると・・誓いました
海に向かって・・俺、、なんも悪い事してへんやろ~なんでや~
あんな頑張って死ぬくらい働いてやったお店・・なんでつぶれるん~
俺には・・商売の才能ないからか~ でもな・・商売は・・みんな知らんもの
を伝えるもんやろ~違う?? 絶対に俺は間違った事はしてへん!!
といいつつ・・闇金まで行ってかりた借金・・一日生きるだけで・・数万円の利息
なんか・・笑けてきた~わ・と
そして最後・・長崎でクエを食べるんだけど・・少し食べただけで
これ・・この部位で6キロくらいのクエやろ~と店主に行った
なんでわかるん??世界一食べてるから・・(笑
で・・全然まったく20キロとは違う・・まったくやわ~
これを伝えたら・・あかん・・正直・・もうお店の経営はこりごり
と思ってました・・借金返して・・世界を渡り歩こう~と
でも飲食でしか働けない私は・・自分でお店をする以外・・その借金を
返せなかった・・んです。朝は市場で働き・・市場で売れなかった魚を
安くわけてもらい・・カウンターの天ぷら屋を始めました~
もう・・イワシとかキスとか全部ケースで数百円で仕入れ・・
それを捌き・・全部・・ホタテとかも殻付きです。
これ皆様・・当たり前と思いますが・・アナゴなんて・・ほとんどのお店
が開きを買ってるし・・キスも開き・・イワシくらいではないでしょうか
自分で開くのんは・・天ぷら屋はそんなんです。なぜなら・・市場で働いて
天ぷら屋って・・開きを買うんや~と思ってたんです。
私の市場での仕事もアナゴを開いたり・・キスとか魚を三枚におろしたり
そんな仕事でした・・人の倍の速さで終わらせて・・その分・・魚をわけてもらい
また早く帰って・・自分の天ぷら屋を・・となりました・・クエの話からそれてきました
すいません・・うん~クエにもどるか~ (笑
で・・そしてカウンターで天ぷら屋をやるんですが・・一人で・・しかも
安いし・・全部・・朝の市場の魚・・見て綺麗ですし・・どんどん流行り
オープン前から並ぶくらい~そうなると・・忙しいので・・とにかく愛想も悪く
やってました・・メニューは天ぷらを1品づつ揚げるのと100円~300円の種・・手作りの豆腐
貝汁。ごはん・・酒も瓶ビールと日本酒だけ・・
お会計は・・お客様に計算してもらう・・注文も紙に書いてもらう
帰る時・・計算してください~・・と3500円~とか言われたら
それをいただいて・・400円おつり~とかです。
全部セルフです。 それでも夜中まで満席でした
で。。借金も返し・・そこで・・心に余裕ができたんです。
天ぷら屋をやる時・・一つ決めた事があるんです。
それはお客様と話さない・・理由は・・違う料理をやってと言われたら
困るからです。煮つけくらいやって~とか言われたら・・店の形が変わるから~
でも・・やってあげたいやないですか~・・なんでも子供とか来たら
なんかお子様料理とかやってあげたいやないですか~
毎日来るお客様がいて・・毎日・・天ぷらたべてくれはるんです。
そんなんあかんやん~・・なんか・・違う料理作ってあげたいやないですやん~
でも・・借金がてんこ盛りあって・・そういう思いやり・・捨てなあかんねん
それで・・とにかく愛想悪く・・営業してので・・まさか・・あの時の天ぷら屋が
私だと誰もわかりません・・・ほんと笑顔はみじんにもみせませんでした・・
そんなある日・・同業者の方に・・もう偉そうに・・お前は天ぷらだけやってたらいから
楽でええなぁ~と言われました・・頭の中でパチン~と音がなりました・・
お前のお店・・豆腐手作りで作ってるか~俺と勝負するんやったら・・いくらでも
魚捌く勝負しようか~とかもう頭の中がはり避けそうになった時・・
他のお客様のお子様が・・オムライス食べたい・・と言ったんです。
へっ・・と思い・・おっちゃんが作ったろうか~
そこで・・このてんぷら屋で・・初めてオムライスを作ったんです。
しかも・・・上にオムレツがのってるタイプでスプーンでオムレツをつぶして
オムライスになるタイプ・・そして・・味フライとエビフライもつけて
魚で作った・・ホワイトソースとトマトソースで・・
ハイ!!と出したら・・すべてのお客様がびっくり・・
できるの??こんな料理が・・私は黙って・・いつもの愛想ない天ぷら屋に
もし・・その時・・料理人にとって一番大切な事は・・お客様のリクエストに
応えれる技術を持つ事だと・・それは・・昔北海道で働いてる時・・外交の仕事
で・・いろんな料理をリクエストされて・・それに対応する事だと
その晩・・天ぷら屋を辞める事を決めました・・
で・・みんなに愛される居酒屋をするのですが・・
これがまたいろいろありまして安くて美味しいお店を目指すのですが
これは・・もうお客様がわがままになりまして・・もうルールを守らない
脱ぐ、叫ぶ、暴れる・・になるんです。
なんせ1週間7回来る・・つまり365日営業してましたから
毎日見るんです。隣のお客様ともめたり・・いろいろあって・
私が思う和気あいあいのお店というのは・・夢の向こうでした
本当に・・ありがたい話なんですが・・毎日きてくださるんです。
だから・・みんな自分のお店・・つまり我儘になってしまい~
その時思った料理人は・・お客様のリクエストに応えるというのは
違うとおもうようになりました・・
そしていつかまたクエを仕入れるお店・・そう簡単にお客様が食べれない素材・・
そんな事を考えるようになり・・でも今なら世界中~で料理するという夢も・・
また借金をするかもしれないし・・と
でも・・10年だけ・・お店をやろう~と割烹やまとして始めるんですが
それから20年・・毎日・・楽しんでます。そして天然本クエも20年間
もう契約はなくなったけど・・20キロサイズ仕入れています。
だから・・世界一食べてますし・・思い入れもあります。
これだけ長く書けば・・読むのも大変なので・・へんなコメントもないえしょう~(笑